No.116 七回を七十倍するまでです

兄弟の写真と夕日

マタイ18:22
イエスは言われた。「わたしは七回までとは言いません。七回を七十倍するまでです。

490回までではありません。

マタイ18:21
そのとき、ペテロがみもとに来て言った。「主よ。兄弟が私に対して罪を犯した場合、何回赦すべきでしょうか。七回まででしょうか。」

ペテロは、自信満々に尋ねたと思います。

当時、ラビと呼ばれる先生たちは「三回までは赦しなさい」と教えていました。

ペテロは、ラビたちの教えをはるかに上回る「七回」という数字を持って、イエス様のもとへ来たのです。

意気揚々と尋ねるペテロの姿が目に浮かびます。

しかし、イエス様の教えは、ペテロの思いとは全く違いました。

マタイ18:22
イエスは言われた。「わたしは七回までとは言いません。七回を七十倍するまでです。

ずっと以前、この場面の寸劇を見ました。

ペテロ役の人が「では、490回まで赦せばいいんですかね?」とおどけて言っていたことを思い出します。

もちろん、イエス様はそのような意味で言われたのではありません。

そもそも人の過ちを数えている時点で赦していないのです。

1回から数えて490回まで、人の過ちを覚えているなんて異常なことでしょう?

「はい、490回目です。限度を超えました。もう赦しません」と神様が言われることなどありえません。

ヘブル10:17
「わたしは、もはや彼らの罪と不法を思い出さない」と言われるからです。

主は、私たちの「罪と不法を思い出さない」と言われるのです。

つまり、そもそも数えてなどおられないのです。

私はついつい、「あなたは、また、同じことをして」と怒ってしまいます。つまり、人の過ちを数えているわけです。

しかし、主は、私に対して「あなたは、また罪を犯したのか」とは決して言われません。

コロサイ3:13
互いに忍耐し合い、だれかがほかの人に不満を抱いたとしても、互いに赦し合いなさい。主があなたがを赦してくださったように、あなたがたもそうしなさい。

私たちは、主が赦してくださるように赦さなければなりません。

「七回を七十倍」とは、完全数の七の七十倍です。それは完全に限りなく赦せということです。

私は、人の過ちを数えません。
主が赦してくださったように赦します。
主の愛を注いでください。