【Ⅰペテロ5:7】
あなたがたの思い煩いを、いっさい神にゆだねなさい。神があなたがたのことを心配してくださるからです。
昔の話です
ある青年が大きな重い荷物を背負ったおばあさんを見かけました。あまりにも重そうなので、自分の荷馬車に乗せてあげることにしました。
目的地に着いて、おばあさんを降ろしてあげようとした青年はびっくりして言います。
「おばあさん、ずっと荷物を背負ったままで乗っていたのかい? 降ろしてゆっくり休めばよかったのに」
おばあさんは青年に言いました。
「いやあ、乗せてもらっただけでありがたい。この上、荷物までお世話になるなんてとんでもないことだよ」
これは笑い話の一つです。
けれど、私たちは、時々このおばあさんのようです。
「イエス様にお会いして、救われただけで感謝です。これ以上のことは自分で頑張ります」
そんな風に考えているつもりはないけれど、すべての悩み、思い煩いを背負ったまま、うつむいてトボトボ歩いているなら、私たちの行動は、そう言っているのと同じなのです。
「ゆだねなさい」とは直訳すると、「投げかけなさい」「上に投げなさい」「掛けなさい」「置きなさい」となります。
上着を「掛けて」という部分に同じ言葉が使われています。
私たちは、自分の思い煩いを「掛けなさい」「投げかけなさい」「置きなさい」と言われているのです。
「自分で背負いなさい」「自分で運びなさい」とは言われていないのです。
イエス様は、私たちの罪を赦してくださったのと同時に、すべての思い煩いも引き受けてくださったのです。
一切の思い煩いを神様の御前に置きましょう。
重たい荷物は、降ろしていいのです。思い煩いは、投げ掛けていいのです。
むしろ、一切の思い煩いを置くべきなのです。
私たちのことは、神が心配してくださいます。私は何も心配することはないのです。
私はすべてを主にゆだねます。
主が心配してくださることを信じます。