No.349 できないことに気がついたなら「喜ばしい」です

続く道

詩篇37:5
あなたの道を主にゆだねよ。
主に信頼せよ。
主が成し遂げてくださる。

「できない」ことは「やれない」ことではありません。

それは、足がすくむような場所でした。

コーリー・テン・ブームは「ポリオ患者」が手当てを受けている部屋に足を踏み入れたのです。「ポリオ感染」によって、彼らは「呼吸麻痺」の状態でした。

当時「ポリオ患者」は「気密タンク(大きな人工呼吸器)」に首から下を入れて、その機械の力で呼吸していました。大きな「タンク」の中から「頭」だけが出ている状態です。その「気密タンク」は「鉄の肺」と呼ばれていました。

「患者たちにお話になりますか」と看護師さんに尋ねられたコーリー・テン・ブームは、患者さんたちを見回して言いました。

「いいえ、とてもできません。どこかで泣きたいぐらいの気持ちです」

そのとき、いつもの愛する主の御声を聞いたのです。

わたしができないと言うとき、わたしはいつも同じ答えを主からいただいた。主は言われるのである。「あなたにできないことはわかっている。そういうことは、だいぶ前からわたしにはわかっていた。今、あなたが自分でそれに気がついたことは喜ばしい。今こそあなたは、わたしにそれを任せることができるだろう。」

「はい、主よ。どうぞお働きください。」とわたしは言った。

そして、確かに主は働かれた。私は、鉄の肺から鉄の肺へと、男たちや女たちに、主イエス・キリストはわたしたち一人ひとりに聖霊を吹き込んでくださると話した。
主のための放浪者 コーリー・テン・ブーム著 いのちのことば社

主は、その日、コーリーを通して働かれました。

コーリーは、その日、一人のユダヤ人男性にイエス様の話をしました。彼は、コーリーが病室から出た5分後に息を引き取ったのです。

「生まれて初めて、イエスの御名で祈ったよ」

最後に、看護師にそのように言って、彼は天に召されたそうです。

主にお任せしなさい。

「できない」ことは「やれない」ことではありません。

目の前の光景にひるんでしまって「自分にはできない」と思うなら、主はコーリーに言われたようにあなたにも言われます。

「あなたが自分でそれに気がついたことは喜ばしい。今こそあなたは、わたしにそれを任せることができるだろう」

私の「道」は必ず行き止まります。それを越えていくことはできないでしょう。

あなたの「道」「やり方」「方法」のすべてを、主にゆだねなさい。

主は、私が「自分で気がついて委ねる」ことを待っておられます。

主に委ねるなら、主は働かれます。

主の「道」は、あなたが考えもしなかったところに開かれます。そして、あなたが想像もしなかったところへと導かれるでしょう。

主は、ご自身が何をしておられるのかご存知です。

私に「できない」ことを知っておられます。それでも、あえて「そこに導かれ」ました。

私はただ「一歩」踏み出せばよいだけです。

私たちは日々「主に信頼」することを学び続けているのです。

詩篇37:5
あなたの道を主にゆだねよ。
主に信頼せよ。
主が成し遂げてくださる。

主よ、私にはできません
けれど、あなたにはおできになります
主よ、あなたに委ねます